ようこそ、姫路市の鍼灸整骨院一心堂のブログへ。
妊娠中期から後期にかけて、赤ちゃんが頭を上にしたままの状態、いわゆる逆子(さかご)にお悩みの妊婦さんもいらっしゃるかと思います。逆子は自然分娩が難しくなる可能性があり、不安を感じる方も多いでしょう。今回は、東洋医学の視点から鍼灸を用いて逆子の改善をサポートするアプローチをご紹介します。
逆子とは?
通常、妊娠後期になると赤ちゃんは頭を下にした姿勢(頭位)になります。
しかし、何らかの理由で頭が上にある状態(骨盤位)のまま出産予定日が近づくと、これを逆子と呼びます。逆子のままだと自然分娩が難しくなることがあり、帝王切開が選択される場合もあります。
逆子の原因と東洋医学的解釈
原因は明確でないことが多いですが、以下の要因が考えられます
①子宮の形状や筋肉の状態
②羊水量の異常
③胎盤の位置異常
④多胎妊娠
東洋医学では、逆子は「気」の巡りや「血」の不足、冷えなどが関係していると考えます。
①気滞(きたい): 気の流れが滞ることで、胎児の動きが制限される。
②血虚(けっきょ): 血の不足により、胎児への栄養供給が不十分になる。
③寒冷(かんれい): 冷えにより子宮の環境が整わず、胎児の回転が妨げられる
鍼灸によるアプローチ
鍼灸は、体のバランスを整え、自然な状態へ導く療法として逆子の改善に用いられます。
【血行促進と温め効果】
お灸を用いて特定のツボを温めることで、子宮周辺の血流を改善し、胎児の動きを促します。
【気の巡りを整える】
鍼を用いて経絡の流れを整え、気滞を解消します。
【リラクゼーション効果】
鍼灸により自律神経を調整し、母体のリラックスを促進します。これにより、胎児も動きやすくなります。
代表的なツボとは?
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至陰(しいん)
- 場所: 足の小指の爪の外側
- 効果: 胎児の回転を促すとされ、逆子のケアで最もよく使われるツボです。
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三陰交(さんいんこう)
- 場所: 内くるぶしから指4本分上の脛骨の後ろ
- 効果: 血行促進やホルモンバランスの調整に有効です。
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関元(かんげん)
- 場所: おへそから指4本分下
- 効果: 下腹部を温め、エネルギーを補います。
鍼灸での施術内容
【カウンセリング】
妊娠週数や体調、これまでの経過を詳しくお伺いします。
【施術計画の立案】
個々の状態に合わせて、最適な施術プランを提案します。
【鍼灸施術】
●お灸を中心に、安全に配慮しながらツボを刺激します。
●鍼は必要に応じて使用し、極細のものを用いて痛みを最小限に抑えます。
最後に
逆子は妊婦さんにとって不安要素の一つですが、東洋医学のアプローチである鍼灸は、体のバランスを整え、自然なお産をサポートする方法として注目されています。